集中力や記憶力がいいのは生まれつき?
藤井聡太さんは最年少18歳1ヵ月で
二冠を達成していますが、
こんなに若くしてどうしてこれほどの
能力を備えたのでしょうか。
こういうふうに小さな頃から、
集中力、記憶力などの能力が
優れている子供っていますよね。
そういった子供って、
「遺伝が原因」
という調査結果もありますが、
「家庭環境が原因」
という調査結果もあります。
塾なしでお子さんを東大に入学させた
河村京子先生の動画でも、
「頭の良さは、環境がほとんど。」
と意見をお持ちでした。
では、どうやったらこういう能力を
高められるのでしょうか?
非認知能力とは?
集中力や、記憶力といった能力のことを
「非認知能力」
といいます。
このほかにも、
- 自信
- 自制心
- 責任感
- 共感力
- 楽観性
- 柔軟性
- 好奇心
- 想像力
- 根気
などのような能力も含まれます。
反対に、「認知能力」とは、
IQテストなどで計測できる学力や知的能力
です。
非認知能力を身につけるとどうなる?
経済学者のジェームズ・J・ヘックマン先生の
「ペリー就学前プロジェクト」の研究結果によると、
非認知能力が備わった子供は、
- 学力が高い
- 収入が多い
- 犯罪率が低い
という結果が出ています。
もっとも、学力については年齢を重ねるごとに
その効果は薄れていくものの、
「非認知能力自体は大人になっても継続する。」
という結果も出ています。
非認知能力は、いわば、土台となる能力です。
認知能力よりも非認知能力が重要
非認知能力というしっかりとした
土台が備わっていないと
どんなに学力を身につけさせようとか、
知識を身につけさせようとしても、
なかなかうまくいきません。
一方で、土台がしっかりしていると、
親が積極的に何かさせようとしなくとも、
自発的に学ぼうとしたり、適切な選択をします。
その結果、知識や学力といった認知能力も
自然と身についてしまうのです。
そうすると、認知能力が身につく教育をするよりも
非認知能力を身につける教育をした方が
安定的な成長や成功の可能性が高まります。
非認知能力が身につく育児とは?
認知能力は、
勉強することで身につきそうですが、
非認知能力ってどうやって
身につけるのでしょうか?
いわゆる成功者といわれる、
非認知能力が備わった人の
子供の頃の家庭環境の調査結果によれば、
- 安心感のある家庭環境
- やりたいと思うことを制限しないこと
ということが共通しているとのことでした。
子供に安心感をもってもらうために
例えば、
子供がストレスを感じ泣き出してしまったら、
抱っこして「よしよし。」などと話してあげて、
落ち着きを取り戻させてあげます。
そうやって、子供の不安や不満を取り除いて、
安心感のある家庭環境を作ってあげるのです。
他にも、子供が1歳くらいの頃には、
何かに気がつき、指さしをして、
「あ」とか「う」とか
話す事があります。
これは子供が、
「これはなあに?」
という好奇心を示している意思表示なので、
親はこの子供の関心に応えてあげる。
「これは、○○っていうんだよ。
こういう物なんだよ。綺麗だね。」
とか、語りかけてあげるのです。
こういうことで、子供は、
「親は自分の質問に答えてくれている。」
「自分は受け入れられてもらえる。」
ということで、安心感を得られます。
また、好奇心も育まれます。
こういった子供のアクションに無反応でいると、
子供は、
「親は自分の問いかけに答えてくれない。」
と思ってしまい、
親に自分の好奇心を示すことを諦めてしまいます。
もしかしたら、
「幼少期の子供に、そんなこと話したところで、
理解できないでしょ。」
「そんなことを教えたところで何になるの?」
「そんなことはあえて教えなくても、
そのうち勝手に分かるようになっている。」
などと思われるかもしれません。
ただ、
「子供だから理解できない」
とか、
「親が教えるまでもない」
だとかは親が勝手にそう思っているだけです。
子供は子供ながらに物事を理解するし、
理解したかどうか以上に、
「自分の問いかけに関心を示してくれた。」
と安心感を与えることが重要です。
やりたいことを自由にさせてみる
子供が自発的に、
「やりたい!」
と思ったことを自由にやらせる教育を
モンテッソーリ教育
といいます。
冒頭に出ていた藤井聡太さんや
Facebook創業者のマーク・ザッカーバーグと
いった成功者と言われる方は
その教育を受けてきたそうです。
やりたいことを自由にやらせてあげることで、
「やりたいことは何でもできる。」
という安心感や、
好きなことに夢中・没頭することで
集中力が育まれます。
子供は社会の価値観とか、
お金がいくらかかるかとか
そういったことは考えず、
自由に発想して行動するので、
発想力や、行動力が育まれます。
やりたいことは何でもやらせてあげる代わりに
やるべきことは自分で決定させることで、
決断力も育まれます。
もちろん、法律違反や危険なことは避けさせます。
何もないところから急に興味を持つことはないので、
親はきっかけを与えます。
そして、子供が興味を持ったことについては
自由にやらせるという環境を整えてあげるだけです。
きっかけも与えず、環境にも気を配らない
放任とは意味が違います。
きっかけを与えてやらせてみた結果、
興味を持たなかったら撤退すればいいし、
興味を持つようなら好きにやらせてみればいいです。
これを繰り返します。
いろいろ経験させてみて、
英会話が好きなら英会話をさせればいいし、
運動が好きなら運動をすればいいです。
他にも、
「父親が育児に携わっていた。」
とか
「家に本がたくさんあって、親が読書家だった。」
とかいった環境もあったようです。
こうやってみると、
子供は親がやっていることを見ていて、
親がやっていることに興味を持つことが分かります。
親がスマホで遊んでばかりいれば、
子供もスマホで遊ぶことに興味を示すでしょう。
「子は親の鏡」というように、
子供を見れば親の行動や考え方が分かってしまいます。
そうであれば、この性質を活かして、
子供にやってほしい、興味を持ってほしいと
思うことがあるなら、親自らが実践してその姿を見せて、
子供に興味を持ってもらうようにしたら
よいのではないでしょうか。
子供が特にやりたいと思っていない習い事や勉強などを
親が良かれと思って強制的にやらせて、
子供が仕方なくイヤイヤやっていることだと、
真剣に取り組まないし、非認知能力も身につきにくいです。
まとめ
子供に非認知能力を身につけてもらうためには、
- 安心感のある家庭環境
- やりたいと思うことを制限しないこと
が重要です。
親は子供の行動に関心を持ち、共感してあげて、
安心感を与える。
安心感のある家庭環境のもと、
いろいろなきっかけを与えて、
興味を持ったことについて、
自由にやらせる環境を整える。
興味を持ってほしいことがあるなら、
まず親が実践してみる。
子供に豊かに育ってほしいなら、
親の方で、非認知能力が育まれる
家庭環境を整えてあげないといけませんね。
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