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国語は【論理】【公式】で解く!読解力を身につける方法とは?

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「言葉の意味を理解するには」を考えて出会った一冊の本

以前、

AI時代に必要な力【読解力】を鍛える方法とは?

という記事の中で、

  • AIによって仕事を奪われる
  • AIができないことをできるようにならないといけない
  • AIは言葉の意味を理解していないから、読解力を身につけた方がいい

ということを取り上げました。

 

そして、読解力を身につけるためには

  • 言葉をしっかりと理解する
  • 学んだ言葉を使って表現(アウトプット)する
  • 他人に解説・指摘(フォローバック)してもらう

が必要です。

 

だけど、よくよく考えてみるとこの

「言葉をしっかりと理解する。」

ってどうしたらいいの?

ということが引っかかっていました。

 

たくさん本を読めばいいとわけじゃないし、

言葉の意味を一つ一つ辞書で調べて

理解するというのも違いますよね。

 

その答えを考えているときに、

「論理の国語」こそがホンモノ

という論理・公式で国語を解くという

「本当の国語力」が驚くほど伸びる本

という本に巡り会いました。

 

【論理】【公式】で国語を解くとは?

一般的に本を読めば、

なんとなく話の内容を理解して、

  • 面白かった
  • ○○と思った
  • 感動した

という感性(センス)を持ちますよね。

 

だけど、紹介したこの本では、

国語を解くのであれば、

「センスの国語力」はニセモノ

「論理の国語力」はホンモノ

と言っています。

 

論理とは、

「難しいことを単純化する」

ものであり、

算数でいう公式です。

 

そして、国語を論理的に解くために

  • いいかえる力
  • くらべる力
  • たどる力

が大事で、これらを鍛えることで

国語力が上がり、

言葉の意味を理解できるようになる

ということでした。

 

実際、この本の著者の

ふくしま国語塾の福嶋隆史先生の元で学び、

偏差値が20も上がって、

難関校に入学できたという学生も

たくさんいるそうです。 

 

この3つの能力の中で

私が特に感銘を受けた

「いいかえる力」

について紹介します。

 

「いいかえる力」とは?

「いいかえる力」とは、

抽象的な表現を具体的な表現にしたり

逆に

具体的な表現を抽象的な表現でまとめたり

する力です。

 

具体的→抽象的の例としては、 

「山手線、京浜東北線、中央線」

つまり

「電車」

です。

 

逆に、抽象的→具体的の例としては、

「電車」

例えば、

「山手線、京浜東北線、中央線」

です。

 

こんなふうに

「つまり」で表現できるものは抽象的で、

「例えば」で表現できるものは具体的ですね。

 

この具体的な表現と抽象的な表現は

共通点があるという意味で

イコールとなります。

 

「ふーん、それで?」

と思われたり、

一見、簡単そうなことに見えますが、

本当に言葉の意味を理解していないと

正しい言い換えはできていなくて

意外と奥が深いのです。

 

抽象化するときは近い枠組みで

先ほどの抽象化の例で、 

「山手線、京浜東北線、中央線」

について

「乗り物」

としてしまうと間違いではないのですが、

「電車」が含められるような

大きい枠組みですよね。

 

なので、抽象化するときは

近い枠組みで表現できた方が

正しい表現になります。

 

これを

マトリョーシカ方式

と呼ぶそうです。

 

子供はそもそも近い枠組みを

知らないかもしれませんので、

そのときは教えてあげましょう。

 

文章の要約をするコツ

一つの文章にいろんなことが

盛り込まれていると、

結局何の話か分かりにくくなりますよね。

 

そういうときは、

  1. まず述語を見つける
  2. 述語をもとに主語を考える

の順で文章を読むと、

その文章の要約ができます。

 

例えば、

水に沈む鉄でできたボルトもナットも、鉄より密度の大きい水銀には浮かぶ。

という文章の主語・述語は何でしょうか?

 

述語から考えると、

「水銀に浮かぶ。」

となります。

 

そこから主語を考えると、

「ボルト・ナット」

になります。

 

「水に沈む鉄でできたボルト・ナット」

でも間違いではないのですが、

できる限り削れるところは削った方が

シンプルな要約された文章ができます。

 

要約された文章は、

「ボルト・ナットは水銀に浮かぶ。」

です。

 

主語・述語の抽出ができると、

AI vs. 教科書が読めない子どもたち

の著者である新井紀子先生らが考案した

リーディングスキルテストの

係り受け解析の問題が得意になります。

 

また、この主語述語が何かを考えると

法律って意外と分かりやすく

できていることに気がつきます。

 

例えば、刑法235条は、

他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

と規定されています。

 

述語は、

「窃盗の罪とする」という罪名と

「十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。」

という刑罰の2つになります。

 

主語は、

「窃取した者」だと意味が分からないので、

「他人の財物を窃取した者」が

正しい主語になります。

 

そうすると、法律の条文の文言って

全く無駄がないことが分かりますね。

 

いろいろ盛り込んでしまうとと

様々な解釈を生むことになるため、

できる限り抽象的で要約された

文章にする必要があるからです。

 

名詞化して抽象化する

国語の問題で、

「次の文は何について書かれていますか?」

という問題ってありますよね?

 

これって抽象的にして

要約することを問われています

 

そして、この「何」とは、

「名詞」でなければなりません

 

例えば、

電車の優先席では、足の悪い高齢者や、妊婦さんなど必要としている人に席を譲りましょう。また、その近くでは携帯電話の電源は切りましょう。

という文で何について

書かれているかと問われれば、

「電車の優先席のマナー」

が答えになります。

 

「気をつけること」でもいいんですが、

「マナー」っていう名詞を使える方が

語彙力が上がるので、そういう言葉を

教えていく方がいいですね。

 

これが答えられれば、

本当に文章の理解ができているといえます。

 

言葉や文章を理解しているかを確認するために

以前、機会があって立ち会った

刑事裁判の際に裁判官が被告人に対して、

保護観察処分つきの執行猶予判決を

言い渡すときに執行猶予期間中に

守ってほしいことを告知していました。

 

それは、

  • 深夜に無断外出しないこと
  • 共犯者と接触しないこと 

といったようなことです。

 

こういうことを説明した後に、

「つまり何を言いたいか分かりますか?」

と質問していました。

 

しっかりと理解しておらず、

答えに行き詰まる被告人に対しては、

「犯罪に近づく行為はしないでくださいと

いうことを言っているんです。」

と話していました。

 

ここまでハッキリとは答えられなくても、

これに近い答えを出していた被告人は、

本当に反省して裁判官の言葉を

受け止めていたように見えました。

 

言葉や文章を理解しているかを

確認するなら、こんなふうに

「つまり、何が言いたいか説明してみて。」

と質問してみるのが効果的です。

 

まとめ

読解力を身につけるためには、

「言葉をしっかりと理解する。」

ことが重要です。

 

そのためには、

  • いいかえる力
  • くらべる力
  • たどる力

を身につけると良いです。

 

この3つの力のうち、

「いいかえる力」を鍛えるためには、

  • 「つまり?」と質問して、具体的な表現を抽象的な表現にいいかえさせてみる
  • 「例えば?」と質問して、抽象的な表現を具体的な表現にいいかえさせてみる
  • 文章の述語から、主語を考え、文章を要約してみる
  • 抽象的な表現へのいいかえは、名詞化する

というところを意識してみましょう。

 

紹介した本の一部だけを

ピックアップさせていただきました。

 

本の中ではもっと詳細で

実践的な取り組み方が載っています。

 

親子の普段の会話の中でも取り組めそうな

こともたくさん載っています。

 

親の方で一読しておくと、

普段の会話が子供の読解力の訓練になるので

本当にオススメの一冊です。

 

私も学生の頃は、算数、数学は得意でしたが、

国語は漢字の読み書きはともかく、

文章理解は苦手だったので、

これを知って取り組んでいたら、

もっと国語に興味を持てたでしょう。

 

また、福嶋先生は、小学生向けの

問題集も出しているようなので

こちらも親である私がまず試してみます。

ふくしま式「本当の国語力」が身につく問題集[小学生版ベーシック]

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